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「星を追う子ども」を見てきました。そして新海誠監督にサインを頂きました!

新海誠監督の最新作「星を追う子ども」を見てきましたよ。
都内などでは5月より公開していたんですが、僕の住む宇都宮では2ヶ月遅れの6月末からの公開でした。行ってきたのは7月3日だったんですが、なんと新海誠監督と音楽担当の天門さんの舞台挨拶とサイン会がありました!(感涙
僕が新海誠監督を知ったのは、「ほしのこえ」でした。新海誠監督は僕と同じ歳 なんですが「こんなスゴイ作品を一人で作っちゃうのか!」と衝撃が走ったのを今でも鮮明に覚えております。その後、僕が好きだったファルコムのイースのオープニング担当していた事を知り、「雲のむこう、約束の場所」を見て、「秒速5センチメートル」でトドメを差された感じでしょうか(笑 もちろん信濃毎日新聞のCMも見てますよ。とにかくあの美しい風景描写と天門さんの音楽、モノローグや、せつない男女の恋愛にやられてしまった感じですね。でも、今回の「星を追う子ども」は今までの新海誠監督の作品とは全く事なる作品でした。

「星を追う子ども」が発表されたときは、ぶっちゃけ「え?ジブリ?」って思いました(失礼 いままで監督が作ってきた作品とは異る雰囲気だったので正直違和感を覚えていました。まっここら辺は監督の舞台挨拶を聞いて納得しましたけどね。
その後は、PVを見た程度で予備知識は無い状態で今回の視聴に臨みました(大げさ



以降はネタバレの可能性もあるのでご注意を

星を追う子ども

星を追う子ども

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物語は1970年代の日本と言った感じの場所(実は監督の実家の長野県がモデル)で、そこに住む少女がアスナが、異世界の少年シュンと出会う事で、地下世界アガルタへの非日常の冒険に出かける話です。僕はアガルタって聞いてまず最初に魍魎戦記MADARAが思い浮かんじゃいました。このMADARAって作品を僕はかなり好きで…って話が逸れました(笑
「星を追う子ども」はテンポ良く話が進み、最初から最後まで全く飽きることなく、あっという間に終わってしまった感じでした。というか良く2時間に納めたなって思う密度の高い内容になっていたと思います。

「星を追う子ども」にはアスナと一緒に旅をする森崎という大人の男がおり、ある意味もう一人の主人公になっています。僕は森崎とは年齢的にも近いと思いますので、どちらかと言うと森崎視点で物語を見ていた気がしますね。森崎は亡くなった奥さんを生き返らせる目的で地下世界アガルタに向かいます(ちなみにアスナの目的はシュンを探す事)尚、なぜ舞台が地下世界なのかというと各キャラクターが自分の内面と向き合っているので地下世界にしたそうですよ。
で、森崎は最初アスナを利用する事しか考えてないような、某天空の城の大佐っぽい感じで(部下二人連れとか結晶の触り方とかもw)、かなり悪いやつな雰囲気を漂わせていたんです。(少なくとも僕にはそう感じた)ですんで途中までは森崎がいつ悪人ぶりを全開にするのかハラハラして見ていましたが、アスナと旅をする事で徐々に人間らしさを見せはじめ終盤ではかなり良い人になって行きます。こういう悪人だと思っていたら実はやさしさも持っていて、その面がどんどん出てくる流れって僕は凄く好きなんですよね…でも、この森崎は最後にやってくれます。自分の奥さんの依り代にアスカを使ってしまうんですよね。でもあれはある意味、事故的な感じだったのかなとも思ってしまう。愛する人が生き返る為には他人の肉体が必要だと突きつけられ、その直後いるハズのないアスナが目の前に現れる…無意識のウチにアスナを使えばと考えてしまったんじゃないのかな?とも思えてなりません。でも「ここに現れないで欲しかった」的な事をアスナに言っていたし、シン(シュンの弟)がアスナを助けようとするのを妨害してたので、やっぱり故意かな?(汗
でも結局はシンがアスナを助け、森崎は奥さんを生き返らせる事はできません、ただ、短い時間ですが森崎は奥さんと話す事で、奥さんの死を受け入れる事ができて救われたのかもしれませんね。ちなみにこの時、森崎は失明するんですが…これも某大佐へのオマージュなのでしょうかね?(笑)

ってか、かなり各所に日本アニメーションやジブリ作品へのオマージュちりばめられていた気がします。最初に書きましたが「星を追う子ども」はいままで監督が作ってきた作品とは異なる作品で、ジブリ風だし、ジュブナイルだし、一体どうしたんだろう?と不思議だったのですが、これは監督の舞台挨拶を聞く事で解決しました。

監督が今回の作品を作るきっかけになったのは、2年前のリーマンショックを発端とする経済危機が関係しているそうです。「秒速5センチメートル」は当たり前のように繰り返す日常の中での出来事を描いた作品ですが、今まで当たり前のように感じていた日常が崩れ去る事があるのを実感し、秒速とは逆に、日常は当たり前ではない、非日常の世界を作りたくなったそうです。ここら辺は「星を追う子ども」の冒頭で特に感じました。ほとんどなんの前触れもなくアスナの目の前に怪物が現れるシーンなど…「え?何この展開?」とも思いましたが、お話を聞いて納得できました。

さらに、今回のジブリ風のキャラクターデザインはあえてそうしたそうです。
冒険活劇なアニメ映画はここ十数年新作が発表されていない。(監督的にはもののけ姫が最後っぽい)だから今まで日本アニメが築いて慣れ親しまれたキャラクターデザインで最新のアップデートをした冒険活劇を作りたかったそうです。僕の中では冒険活劇はラピュタが最後な感じで、宮崎監督にはラピュタ風の作品を作って欲しいと思っていましたが、それを新海誠監督が実現してくれた感じですね。ただ、ラストの感じは、やはり新海誠監督風味だったと思います。みんな幸せ!ハッピーエンド的なラストにもできる作品でしたが、そこは違っていて、失ったモノが戻る事はない、いかにその喪失を乗り越えていくのか?って感じでしたね。

さらに舞台挨拶では、天門さんとの音楽に関する話もありました。「星を追う子ども」ではキャラクター毎にテーマ曲を作り、そのテーマ曲をアレンジして作品内で使用しています。相変わらず天門さんの曲は素敵な曲ばかり、新海誠監督の絵には天門さんの曲ほんとマッチしますね。あと今回はとある貴重な音源も聞かせていただきました。これは監督が内緒にしてくれとの事なので、ここでは伏せときます(笑
星を追う子ども

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で、その舞台挨拶のあとはサイン会でした。順番は映画館の席の前からで、僕は2列目だったので早めにサインを頂けました。なんでも最後の方は2時間位待つとの事でした(汗 サインは「星を追う子ども」のパンフにして貰ったんですが、実は秒速の初回限定版を持参していて最初をそれにサインして貰おうかとも思ったんですが、なんかみんなパンフにして貰ってるので出し辛く、結局パンフにしてもらいました(小心者
サインの際には新海誠監督と直接話す事ができました!ただ、緊張してしまって、まともに話す事ができなかった(号泣) もっと色々話たい事があったハズなのに、監督を目の前にしたら頭が真っ白になってしまいました(ここでも小心者を発揮) 最後には握手もして貰いましたよ。そして天門さんからもサインと握手をさせていただきました。あ~感無量(泣

宇都宮での舞台挨拶&サイン会は雲のむこう、秒速に続き3回目だそうです。
僕は今回初めてだった…と言うよりは今までの作品は舞台挨拶とかを宇都宮でしてるの知らなかった(汗
尚、新海誠監督は昔こちらに付き合っていた女性がいて電車で会いに来ていたそうです。雪の日に閉じ込められたりもしたそうで、ここら辺の話はそのまま秒速の桜花抄に生かされているようです。ってか実は貴樹は新海誠監督の投影だったりして(笑

なんにせよ、僕は「星を追う子ども」を素直に面白く見る事ができました。今まで作品とは異なり子供から大人まで幅広い人達が楽しく見れる映画だと思います。新海誠監督にこんな面もあったんだな~と思わせる作品です。ただし、従来の新海誠監督の作品しか受け入れられない方は見ない方がいいかもですね。

あと、忘れちゃいけない美しい風景描写は、今回も相変わらずですし、特にアガルタの世界のありそうなんだけど非現実的な空の描写はとても好きです。ちなみに僕が新海誠監督の描く風景の中で1番好きなのは秒速のコスモナウトで貴樹が夢の中で明里と一緒に見る風景ですね…神秘的な感じでもあり、懐かしくもあり、あのシーンだけでご飯3杯はいけます(ぉ
ただ、今回は地下世界の為、星が見えない設定だったんですが、最後の最後で素晴らしい星空を見せてくれました…やはり新海誠監督の描く星空は最高です!

新海誠監督!次回作にも期待してます!

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