アップルだった日々
OTHERS [その他] 雑記
2011年10月 6日 23:59
本日アップルの創始者の1人であるスティーブ・ジョブズ氏が死去したと発表がありました。享年56歳。あまりにも早すぎる死です。
こう思ってる人は多いと思いますが、僕もジョブズ氏によって人生が変わった1人です。(と思ってます)もちろん彼に会ったことがあるわけなどはありませんし、彼の生き方に憧れたり、言葉に感銘を受けたりはしましたが、それで人生が変わった訳でもありません。でも、彼が生み出した…アップル、そしてMacintoshによって今の自分があるのは間違いありません。
こう思ってる人は多いと思いますが、僕もジョブズ氏によって人生が変わった1人です。(と思ってます)もちろん彼に会ったことがあるわけなどはありませんし、彼の生き方に憧れたり、言葉に感銘を受けたりはしましたが、それで人生が変わった訳でもありません。でも、彼が生み出した…アップル、そしてMacintoshによって今の自分があるのは間違いありません。
初めてMacintoshを知ったのはMacintosh SE/30。学生時代にアパートの隣に住んでいたイラストレーターのお兄さんがデザイン誌かなにかに掲載(特集だったか、広告だったかは不明)されているMacintosh SE/30を僕に見せ「これからはMacの時代だ来るぞ!」と熱く語られました。その時は「そんなもんかなー?」程度にしか思っていなかったんですが、今考えると先見の明があったようですね。
その後、Macintoshに触れるどころか見かける機会も無く過ごしていたんですが、地元の新聞社でイラスト描きのバイトをしたときに、初めてMacintoshに触る機会が訪れました。それは大きな筐体のIIciでした。何より衝撃的だったのはデスクトップという概念でした。それまでMSXやPC88、PC98といったPCしか触ったことがなく、ゲームか真っ黒い画面に白文字でプログラムを入力する事しかできないモノだと思っていました。それに比べMacintoshのGUIは凄かった。フロッピーを入れれば画面上にフロッピーが現れ、そこにファイルをいれればコピーされ、ゴミ箱に入れればフロッピーが出ててくる。楽しく何度もフロッピー入れてはゴミ箱に捨てて遊んでいました。そしてPhotoshop2.0とIllustrator3.2との出会い(これはAdobeですが)この二つのソフトにも感動しました。今まであれほどのワクワク感を味わった事は無かったかもしれません。これからグラフィックデザインはMacの時代になると僕でさえ思いました。
その新聞社のバイトしながらPhotoshopとIllustratorを覚え、稼いだお金でMacを購入しました。初めて買ったのはCentris 660AV。当時ピザボックス型と言われていたMacです。しかし、このCentris 660AVは初期不良で2日で返品し840AVを購入しました。なんで840AVかと言うと、単純に同じ機種がイヤだっただけです。まーお金が足りず親に借金して買ったんですが、あのお金って返したんだっけな…?(ぉ
その後は840AVで色々と遊びながら作ったモノをキャノンのゼロワンショップで出力し作品集っぽいものを作って、グラフィックデザイン事務所に持ち込みバイトとして潜り込みました。当時グラフィックデザイン業界はアナログからデジタルへの移行の過渡期にあり僕のように少しMacやグラフィックソフトを使える人材は重宝されたんですね。僕はまだ学生だったので授業の無い時はバイトに明け暮れてましたね。そして美大なんで卒業制作というモノがあり、その卒業制作は会社のMac等の機材をフル活用して作成。おかげでその作品はアイデアという雑誌に掲載されたりもしました。 そして卒業後は、そのままそのデザイン事務所に就職。ちょうどMacが68KからPowerMacに切り替わりはじめた時期です。その頃、僕はMacを使った画像のレタッチやビジュアル作成がメイン業務でした。また会社の中ではMacのシステム面に詳しい方だったので、Macのセットアップなんかもやってましたね。当時のMacのセットアップは何が大変かって和文フォントのインストールが大変でした。1書体にフロッピーで6~8枚を使うんですが、それが数十書体となると軽く拷問です(汗 半日くらいMacの前に座ってひたすらフロッピーを入れ替えたりしてました(笑
先ほども言いましたがMacの登場によりグラフィックデザイン業界はアナログからデジタルへの移行が進んでいました。それまでは文字は写植屋が作り、それを使ってデザイナーがデザインレイアウトし、それを版下屋が版下を作り、印刷会社が印刷をしていたんですが、ポストスクリプトフォントの登場で写植は必要なくなり、スキャナとイメージセッタの登場で版下屋は必要なくなり、Mac上で印刷までの作業が完結できるようになりました。いわゆるDTPですね。これにより多くの写植屋と版下屋は潰れていったんですね。この方達からしたらMacは悪魔のマシンに見えたかもしれません。
逆にデザイン事務所は経費を浮かす事ができ、かなり羽振りが良くなっていました。僕の会社もそうで、様々な事に手を出していました。3DCGやアニメーション、動画作成等々、僕はMacに詳しかった(あくまでその会社内)ので、新しい事を次々やらせて貰えて楽しい時期でしたね。ちなみに3DCGはShade、動画はAvidノンリニア編集システムを使っていました。もちろん全てMacでです。
この頃は僕が一番Macにハマっていた時期かもしれません。秋葉に行ってCPUやHD、メモリを買って載せ替えたり、フロッピードライブはソニー製じゃないとタメだとか言って、わざわざ換装してみたり…PCのハードウェアをイジる楽しみを教えてくれたのもMacintoshでした。あと中古のSE30やIIciを購入したりもしました。未だに実家に保存してあります。いつか部屋のインテリアとして飾ってみたいですね。
そして、iMacとG3が登場します。その頃は徐々にインターネットも普及し始め、僕の仕事もそっち方面に移行していきました。インターネットを使用している人口はWindowsが圧倒的で、検証の為にもWindowsを使用する機会が増えていきました。でも、当時のWindowsにはグラフィック系のアプリはありましたが、和文フォントがなくデザインにはMacintoshを使い続けていました。そして、G4が登場する頃になるとオープンタイプが登場しWindowsの足枷になっていた和文フォントの問題が解消され、自然とWindowsへの移行の流れが加速しました。あとはMacOS Xの登場により今までのソフトウェア資産が生かせなくなったのも大きかったですね。
そして僕が最後に使ったMacintoshはG4です。今でも会社の机の下には置いてありますが、ここ数年起動はしていません。自宅では840AVをPowerPCにアップグレードし、G3カードを載せたり、PowerBook240cを買ったりもしましたが、最後に買ったのはiMac 400DV SEです。それ以降のG5やIntelMacは使っていません。現在使っているApple製品はiPhone4のみです。
こうやって振り返って見ると、Macが無ければデザイン業界のデジタル化は、ここまで進んでいなかったかもしれません(ちょっと大げさ?)そして、僕は違った道を歩んでいたかもしれません。そう考えるとやはりスティーブ・ジョブズ氏の存在は僕の人生に影響をあたえたんだと思います。同じデザイン業界…いやそれ以外の様々な人々にも多大な影響を与えているんでしょうね。
ありがとうございました。そして、どうか安らかに…
その後、Macintoshに触れるどころか見かける機会も無く過ごしていたんですが、地元の新聞社でイラスト描きのバイトをしたときに、初めてMacintoshに触る機会が訪れました。それは大きな筐体のIIciでした。何より衝撃的だったのはデスクトップという概念でした。それまでMSXやPC88、PC98といったPCしか触ったことがなく、ゲームか真っ黒い画面に白文字でプログラムを入力する事しかできないモノだと思っていました。それに比べMacintoshのGUIは凄かった。フロッピーを入れれば画面上にフロッピーが現れ、そこにファイルをいれればコピーされ、ゴミ箱に入れればフロッピーが出ててくる。楽しく何度もフロッピー入れてはゴミ箱に捨てて遊んでいました。そしてPhotoshop2.0とIllustrator3.2との出会い(これはAdobeですが)この二つのソフトにも感動しました。今まであれほどのワクワク感を味わった事は無かったかもしれません。これからグラフィックデザインはMacの時代になると僕でさえ思いました。
その新聞社のバイトしながらPhotoshopとIllustratorを覚え、稼いだお金でMacを購入しました。初めて買ったのはCentris 660AV。当時ピザボックス型と言われていたMacです。しかし、このCentris 660AVは初期不良で2日で返品し840AVを購入しました。なんで840AVかと言うと、単純に同じ機種がイヤだっただけです。まーお金が足りず親に借金して買ったんですが、あのお金って返したんだっけな…?(ぉ
その後は840AVで色々と遊びながら作ったモノをキャノンのゼロワンショップで出力し作品集っぽいものを作って、グラフィックデザイン事務所に持ち込みバイトとして潜り込みました。当時グラフィックデザイン業界はアナログからデジタルへの移行の過渡期にあり僕のように少しMacやグラフィックソフトを使える人材は重宝されたんですね。僕はまだ学生だったので授業の無い時はバイトに明け暮れてましたね。そして美大なんで卒業制作というモノがあり、その卒業制作は会社のMac等の機材をフル活用して作成。おかげでその作品はアイデアという雑誌に掲載されたりもしました。 そして卒業後は、そのままそのデザイン事務所に就職。ちょうどMacが68KからPowerMacに切り替わりはじめた時期です。その頃、僕はMacを使った画像のレタッチやビジュアル作成がメイン業務でした。また会社の中ではMacのシステム面に詳しい方だったので、Macのセットアップなんかもやってましたね。当時のMacのセットアップは何が大変かって和文フォントのインストールが大変でした。1書体にフロッピーで6~8枚を使うんですが、それが数十書体となると軽く拷問です(汗 半日くらいMacの前に座ってひたすらフロッピーを入れ替えたりしてました(笑
先ほども言いましたがMacの登場によりグラフィックデザイン業界はアナログからデジタルへの移行が進んでいました。それまでは文字は写植屋が作り、それを使ってデザイナーがデザインレイアウトし、それを版下屋が版下を作り、印刷会社が印刷をしていたんですが、ポストスクリプトフォントの登場で写植は必要なくなり、スキャナとイメージセッタの登場で版下屋は必要なくなり、Mac上で印刷までの作業が完結できるようになりました。いわゆるDTPですね。これにより多くの写植屋と版下屋は潰れていったんですね。この方達からしたらMacは悪魔のマシンに見えたかもしれません。
逆にデザイン事務所は経費を浮かす事ができ、かなり羽振りが良くなっていました。僕の会社もそうで、様々な事に手を出していました。3DCGやアニメーション、動画作成等々、僕はMacに詳しかった(あくまでその会社内)ので、新しい事を次々やらせて貰えて楽しい時期でしたね。ちなみに3DCGはShade、動画はAvidノンリニア編集システムを使っていました。もちろん全てMacでです。
この頃は僕が一番Macにハマっていた時期かもしれません。秋葉に行ってCPUやHD、メモリを買って載せ替えたり、フロッピードライブはソニー製じゃないとタメだとか言って、わざわざ換装してみたり…PCのハードウェアをイジる楽しみを教えてくれたのもMacintoshでした。あと中古のSE30やIIciを購入したりもしました。未だに実家に保存してあります。いつか部屋のインテリアとして飾ってみたいですね。
そして、iMacとG3が登場します。その頃は徐々にインターネットも普及し始め、僕の仕事もそっち方面に移行していきました。インターネットを使用している人口はWindowsが圧倒的で、検証の為にもWindowsを使用する機会が増えていきました。でも、当時のWindowsにはグラフィック系のアプリはありましたが、和文フォントがなくデザインにはMacintoshを使い続けていました。そして、G4が登場する頃になるとオープンタイプが登場しWindowsの足枷になっていた和文フォントの問題が解消され、自然とWindowsへの移行の流れが加速しました。あとはMacOS Xの登場により今までのソフトウェア資産が生かせなくなったのも大きかったですね。
そして僕が最後に使ったMacintoshはG4です。今でも会社の机の下には置いてありますが、ここ数年起動はしていません。自宅では840AVをPowerPCにアップグレードし、G3カードを載せたり、PowerBook240cを買ったりもしましたが、最後に買ったのはiMac 400DV SEです。それ以降のG5やIntelMacは使っていません。現在使っているApple製品はiPhone4のみです。
こうやって振り返って見ると、Macが無ければデザイン業界のデジタル化は、ここまで進んでいなかったかもしれません(ちょっと大げさ?)そして、僕は違った道を歩んでいたかもしれません。そう考えるとやはりスティーブ・ジョブズ氏の存在は僕の人生に影響をあたえたんだと思います。同じデザイン業界…いやそれ以外の様々な人々にも多大な影響を与えているんでしょうね。
ありがとうございました。そして、どうか安らかに…
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